決してドル高になっている訳ではない – 世界通貨が安くなり、指標としてスタグフレーションはついに訪れた?

こんにちは、無能です。

日本は対ドルで34年ぶりの1ドル=158円を記録しています。
果たして、本当にドルは高くなっているのでしょうか?


結論から見るためにスイスフラン/ドルを見てみましょう。

ユーロはどうでしょうか?

強烈な米国長期国債利回り15%を記録していたときには確かにドルは上昇していますが、結果的にその価値は1970年代から今までで4分の1ほどに下落しています。つまりは正しく言うならば対円で見れば確かにドルは上昇していますが決してドル高と言い切れるものではありません。

強烈な通貨発行による価値の希釈はしょうがない事なのかもしれません。

保守的な通貨中立国通貨と革新的派の対立を求める国の通貨

1815年以降にスイスは中立を誓った永世中立国として、過去の今の資本主義社会の起点とされるオランダ海上帝国の頃から今に続いています。

国の信用を担保にし通貨発行を続けている不安は、その通貨を扱っている人間全てが抱える不安となり限定とされるものではありません。通貨が安いという不安が今となって現実になって生活に影響が出ているという状況下では、今までそれぞれの蓄積されている通貨が世に回る事で尚更躊躇にそれぞれの市場にまだ影響が出る可能性はあるのではないでしょうか。

トランプ氏はTruth Socialで強くこのドル高を非難し、「大惨事」とも発言を行っています。

https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/112320061756751047

>ドルは円に対して34年ぶりの高値を記録しました。これはアメリカにとって完全な災害です。私が大統領だった時、特に日本と中国に対して、そんなことはできないと何度も言いました。それは愚かな人々には良いように聞こえますが、製造業や他の産業にとっては災害です。彼らは実際に競争できず、多くのビジネスを失ったり、「賢い」国々で工場を建設したりしなければなりません。これが数年前に日本と中国を巨大な国にしたものです。私は両国に制限をかけました(他の国々も含めて!)。もし制限を破れば、報復が待っていました。バイデンはそれを見逃しました。彼らが今、アメリカを解体するのを見守りなさい。これはひどい日となるでしょう。*(汚い言葉なので伏せます)・ジョー、こんなことを許してはいけません。目を覚まして、バラの香りを嗅いでください!

スタグフレーションの訪れ

ついに皆が危険視していたスタグフレーションが現実になったのかもしれません。

PCE (個人消費)

2024 Q1の米国GDPは以下の通りになりました。
個人消費(前期比年率)市場予想2.9% 2.5%
実質GDP(前期比年率)市場予想2.5% 結果1.6%
個人消費が引き続き加速しインフレ圧力は強く、GDPとしては予想をそこそこに大きく下回る結果となってしまいました。

結果的に何を意味するかと個人的に考えると、米国中央銀行の思惑はインフレをKillする事を目的として利上げを続けている事を考えると、もしかすると利下げは現在のヒートマップ通りに遂行されず景気が悪くなったとしても利下げできない可能性を危惧し始めています。

ドルの資産を売る為にドルに変える

米国長期国債、短期国債ともに下落しており米国総合指数のS&P500の痛みも伴っている状況下ではドル資産を売り紙幣に変えている事が確認できるはずです。また、ここまで対円では大きく動いているのにも関わらずドルインデックスはそれほど大きな動きをしている訳ではありません。

他国からする極度なドルの高騰は、自国通貨を守るために保有しているドル資産を売却し市場の秩序を保つ必要があり中国並びに日本も同じく過去に行っている事で残り~10年続くようなトレンドと言えるのか、と言われると考えにくい状況下です。
ドルの資産を持っている国からすれば極度なドル高になってくれた方が高値で売却が出来るという事も踏まえてその利益を得るために日銀の神田財務官のやる気のなさそうに繰り返す「スタンバイ」なのかもしれません。
また、日銀の前回の介入で売却した米国債は再度買い戻しています。
ある種、大きな米国債の債券価格のボラリティで遊んでいるのかもしれません。
https://www.boj.or.jp/statistics/boj/other/mei/index.htm


それではまた。

よろしくお願いします。

コメントを残す

管理人が承認後コメントが公開されます。
の項目は必須項目となります。